肯定文と否定文(平成27年8月17日)

アドラー心理学の野田俊作氏が8月16日ブログで
肯定文の力という題で記述をなされている。
忘れ物をしないで。という代わりに。
持ち物は全部持ったの。
これはとても大事なことである。
ぜひその通りにしたいと思う。
自分に対して、他人に対して
肯定文で話しかけよう。

ところがこと文学の世界では逆転する。
文学は否定文において輝きを放つのである。
与謝野晶子の弟へささげた詩の題は
『君、死に給うことなかれ』
仮に、『君、生き給え』なら
平板な退屈な詩句となってしまう。

肯定文の世界と否定文の世界。
私たちには両方が必要なのである。
現実世界では肯定文を使い
文学という仮想世界では否定文を使う。

上手と下手(平成27年1月20日)

下手があるから上手が知れる。こう言われる。確かにその通りだ。

そして誰もが上手になろうとする。それはいいことだ。その反面で

上手でなければしてはいけない。こう思いこむ人がたくさんいる。

上手になったそのときにはやるのだ。こう自分に言い聞かせる。

ところが上手になる日はたいていやってこない。

これは一種の上手ノイローゼである。

上手でなくてもやってみること。成績がつけられるわけではないのだから

ただやってみること。これがむずかしく、だから、生きる秘訣というものだろう。

アルコール依存症をなおすこと(平成27年1月10日)

アルコール依存症をなおすことはどのくらい値打ちが

あるのだろうか?

それはとても大きな値打ちがあることだ。

何にたとえられるだろう?

ノーベル賞?

いや、もっともっと値打ちがある。

アルコール依存症をなおすこと。

それは一生を賭けての意志の力だ。

周りの人々を幸福にすることができる力だ。

それぞれの人にそれぞれの人生がある。

ある人にはノーベル賞が与えられる。

また別の人にはアルコール依存症から回復したという

栄誉が与えられる。

どちらが上ということはない。

自分の道を歩きとおすこと。ただそれだけだ。